シンとシリアの二人はホテルへと戻ってきた。
 シリアが自分の部屋についてドアノブに手を掛けたとき、シリアはある事に気付いた。
「あ。鍵はフレイが持ってるんだった……」
「鍵を忘れたのか?」
 隣の恋人に尋ねられ、シュンとしてシリアはコクンと頷いた。
「それじゃあ、俺の部屋に来るか?鍵は俺が持ってるし」
「シンくんの?」
 少しの間だけ考えシリアは頷いてそれを了承した。
「じゃあ行こうか」
 足を、エレベーターがある方へと向ける。シンの部屋はこの階の一つ上の6階にあるためである。
 エレベーターに乗り、上へと上がっていく。5階から6階への移動のため、すぐに着いた。
 到着したことを知らせるベルを聞いて、外へと出る。
 自分の部屋の前に来たシンはYシャツのポケットから鍵を出し、ドアを開ける。
 中に入ると部屋の中は真っ暗だった。
「待ってろ。今電気をつけるから」
 シンが部屋の灯りを点ける。パチンという固い音が鳴り、同時に部屋の中を照らす灯りが光りだす。
 部屋の中は、ベッドが二つ。そのベッドのすぐ目の前に鏡を置く台。部屋の奥に海を見渡せるベランダがあった。
 シリアはベッドの上に腰を下ろす。その横にシンも腰を下ろした。
「もう、落ち着いたか?」
 少し間を置き、おもむろに尋ねる。
「うん。もう大丈夫だよ」
「そっか……」
 シンの表情はホッとしていた、
「あの、ありがとうシンくん。助けてくれて」
「いいんだ。俺はシリアを守る、その気持ちに変わりはないんだ」
「……うん」
 相手の言葉にシリアは微笑を浮かべる。だが、シンの表情はそれとは違い、少し曇っていた。
「俺のほうこそ、ごめんな」
「え?」
「あのとき、女の人に声をかけられて、俺、ナンパってのを知らなくてあれがどういう意味なのかは知らなかったんだ。でも、シリアを傷つけたことには変わりないよな」
「シンくん……」
「ごめん、シリア……」
「いいの。もう・・・・・・」
「俺、シリアの気持ち、わかった気がする……」
「え?」
「あのあと、シリアを助けて一回だけシリアから離れただろ」
「うん。シンくんが何か飲み物を買いに行くって言って」
「俺が戻ってきたら、シリアは他の男に話しかけられてたよな。あのとき、なんだかその男に腹が立ったんだ」
「シン、くん?」
 シンの言葉にシリアは驚く。自分だけでなく、シンも同じような気持ちだったことが。
「逆に考えれば、シリアも似たような気持ちになったんだってな。それを考えると、申し訳ない気持ちが出てきて……」
「ううん。シンくんのせいじゃないよ。それに、シンくんは、私だけを……見てくれるんでしょ?」
 シリアが頬を赤くし、シンのアイスブルーの瞳を覗き込む。
「ああ。シリアも、俺だけを見てくれるんだろ……」
「うん……」
 シンとシリアが唇を重ね合う。互いを確かめ合うように。
「あ、う、うん……」
 シンの舌がシリアの口の中へと侵入し、シリアの舌を絡めとっていく。
 口付けをしながらシンはシリアが着ていたTシャツの中に手を入れ、背中をさすっていく。
「ん、ふぅん、えぁ……」
 今度は、残った手出前の方から手を入れ、中に着ていた水着越しにシリアの胸を弄り始めた。水着の上から親指で擦るように這わせていく。
 シンに胸を触られ、シリアは湿った喘ぎ声を漏らしていく。
「ん、はぁん……」
 シリアの口元から離れ、シンはシリアのTシャツに手を掛け、それをめくり始める。
 相手がやろうとしてる事に気付いたシリアはバンザイをするように両手を上げてシンの手伝いをする。シリアは手を上げたとき、シャツを脱がせていく。それにより白色のビキニが露になっていく。
 シャツを脱がすとシンは、肩を掴み、シリアを押し倒すようにゆっくりとベッドの上に横にしていく。
 ビキニを胸の下へと移し、シンは露になった乳房を舐め始める。
「……ん?少ししょっぱいな」
「んっ、それは、そうだよぉ。私、今日は海に、入ってたんだもん……」
「そうだったな」
 シンは再びシリアの胸を舐め始める。
「あ、ああんっ」
 舌で乳首を転がすように舐めていく。その刺激にシリアから息遣いが少しづつ荒くなっていく。シリアの呼吸を聞き取りながらシンは、右手で残ったを胸を弄り始める。
 手の平でシリアの豊かな乳房を包み込み、その後指でシリアの乳首を摘み始める。シリアの乳首はすっかり固くなっていた。
 官能的な喘ぎ声を上げながらシリアはここが6階でよかったと思っていた。この部屋だけは他のメンバーとは違う階に位置してるからである。シンとこういうことをするというのは、あまり知られたくなかったからである。
「はぁん……んっ!」
 残った手で、舐めていた乳房を軽く握り、それによって突き出された胸を口に含み、それを吸っていく。
 じゅ、じゅっ、という淫猥な水音が鳴っていく。それに伴いシリアの声も艶を増していく。
 シリアの胸は柔らかく、手を動かせばそれに合わせて形が変わっていく。だがすぐにもとの形に戻る弾力性もあった。その感触を感じながらシンはシリアの胸を責めていく。
 片手を胸から解放し、シンは手を下の水着へと移していく。
 手を、水着の中へと入れ、シリアの秘部を指で弄っていく。
 シンがそこをいじっていくほどに、シリアの秘唇は濡れそぼり、すぐに卑猥な水音が鳴り始めていく。
「あ、あん!ん、ふぅん……」
「濡れてきたよ、シリアのここ」
 だんだん蜜があふれていくその秘唇の中へ、シンは指を入れていく。外側以上に膣は温かい湿り気をおびていた。指を膣に入れられ、シリアは一層高い官能的な声を漏らしていく。
 シリアはシンが弄っている自分の場所に目をやる。そこにはシンの手が入り、手の形に盛り上がった水着が眼に入った。なんとも言い難い淫猥な光景にシリアは羞恥心から頬を染めていく。
「ふぅん……だめぇ、恥ずかしい……」
 シリアの瞳から明かりが反射して輝きが見られる。涙が浮かんできていた。それを見てシンは熱っぽい瞳で相手を見つめながらそっと、唇を重ねる。
 シリアの頭を撫でていく。その滑らかな水色の髪の上を滑るように。
 シンはキスを止め、シリアの口元から離れると履いていた水着を脱ぎ、自分のモノを解放する。自分のソレは既に屹立していて、抑えられた水着から解放され、勢いよく飛び出す。
 自分の肉棒を手に持ち、シリアの秘部へとあてがう。
「あれ……?シンくん、水着は、はずさないの……?」
「うん、このまま……」
 相手の質問に答えながら、シンはシリアの水着の底の部分に手を掛け、それを横にずらしていく。
「え、このまま……あ、あん!」
 横にずらし露になったシリアの秘唇に肉棒をあてがい、ゆっくりと膣へと入れていく。
「痛くないか?」
「うん、大丈夫だよ……」
 つい最近、シリアとこういう行為をしたシンとしてはそれが心配だった。そんなシンの気持ちを察してか、シリアは優しく微笑んで答える。
「最初の一週間は痛かったけど、もう大丈夫だよ」
「そうか……でも、痛かったら、痛いって言えよ」
「うん、わかった……」
 シンは、膣へと入れた自分のものを、先端ギリギリまで引き抜き、それを膣へと入れていく。抜いて、入れてを繰り返していく。そして少しづつ、そのペースを早めていく。
「は、あぁん、シン、くん……」
「少し、早くするよ」
 そう言うなりシンは、抽挿のスピードを上げていく。
「あぁん!あ、んっ、ひゃんっ!」
 相手の抽挿が繰り返されるたび、シリアの秘部からは愛液が溢れていく。揺れるシリアの動きにあわせ、その大きな胸の膨らみは前後に揺れていく。そんなエロチックな光景を目にし、シンは背徳的な衝動に駆られていく。
 抽挿を一旦止め、着用したままだったシリアの水着についていた左右の紐を解いてそれを外し、シリアの下半身を完全に露にした。
 部屋の明かりでシリアの身体の汗が光って見える。シリアの呼吸も、浅く速くなっている。相手の腰に手を掛け、シンは再び抽挿を始める。
「あっ、う、うんっ、はあぁっ」
 腰を打ち付けるように抽挿をしていく。シリアの膣は温かく、シンの肉棒を感じるほどに締め付けていった。
「あ、あ、あ、だ、だめぇ……」
「なにが?」
 シンの喘ぎを聞き、なんのことか察したシンは、少し意地悪っぽく尋ねる。
「は、はぁん、なんだかおかしくなっちゃいそうだよぉ……」
「いいよ、そんなシリアを、俺だけに見せて……」
 優しく微笑み、腰の動きを力強く、早くしていく。強くなった快感にシリアは乱れ始める。
 激しく揺れるシリアの豊かな胸の膨らみに手を掛ける。手を掛けてもそのふくらみは揺れを止めようとはせず、激しく乱れていく。
「あ、あはぁ!だめぇ!もう、もう……っ!」
「いくよ、シリア……!」
「は、はあぁあぁんっ!!」
 自分が絶頂に達する瞬間シンはシリアの膣から自分の分身を引き抜き、限界へと達していた自分の分身を取り出す。なんども来ていた快感に限界を迎えたそれはシリアの身体の上に白い液を吐き出していく。勢いよく飛び出していくそれは、シリアのお腹、胸の辺りまで飛んでいく。
「はぁはぁ、うん……」
「水着、汚しちゃったな・・・・・・」
 シリアが着用していた水着は、愛液を染み込ませていた。シンは罪悪感に駆られたが、そんなシンにシリアは温かい笑みを浮かべる。
「いいよ、代わりの水着があるから……」
「そうか……」
 シリアの笑顔を見たシンはホッと、安堵の表情を出す。
「身体、汚れちゃったな。お風呂は入るだろ?」
 シリアの身体に付いた汗や、自分が出した白濁液をタオルで拭きながら尋ねる。
「うん」
「それじゃ、どっちが先に入る?」
「う〜ん、それじゃ、その……」
 視線を逸らし、なぜかシリアは頬を赤くする。
「------?」
「シンくんと……一緒じゃだめ、かな?」
「え」
 突然の要求にシンは驚いた。シリアも、それを言ってから、自分でも驚いていた。
(わ、私、なにを……)
 シリアは更に顔を赤くする。
「ご、ごめん、シンくん……」
「いいよ」
「え?」
 シリアは逸らしてた視線をシンへと向ける。視線の先ではシンが優しく笑っていた。
「一緒に、入ろうか」
「……うん!」
 笑顔でシリアは頷いた。シリアがベッドから降りた瞬間、シリアの腰がガクッとなった。
「え?」
 こういう行為をしたせいだろうか、シリアは一人で歩けなくなっていた。
「そういえば、初めてししたときも一人で歩けなかったような……」
 シリアの状態を見たシンは、シリアの背中と腰を持ち、お姫様抱っこ状態にしてバスルームへとシリアを連れて行く。
「シ、シンくん?」
 相手の行動にシリアは頬を染める。シンはそんなシリアに何も心配は要らないと言わんばかりの優しい微笑みを向ける。
 シンに連れられ、シリアはシャワーを浴び始める。シンも、シリアと一緒に体を洗っていく。そのあと、シンの前にシリアが座るという格好で一緒に湯船に入った。
「シリア、可愛かったよ……」
 後ろから軽く抱き、耳にそっとキスを送った。
「あ、あん、シンくんってば……」
 先ほどの余韻が残っているのか、思わず甘い声が漏れてしまった。
「シリア、好きだ……」
「私も、シンくんが、好き……」
 シリアは顔をシンの方に向け、お互いの唇を重ねあった。
 二人が浴槽から出てくる。電気は入るときに消していたため部屋は真っ暗だった。しかしカーテンも閉めてないベランダから月明かりが差し込んでいた。シリアは元々部屋に置いてあったバスローブに着替え、ベランダへと出る。シンも、部屋に置いてあった自分の服を簡単に着替え、一緒に出た。二人ともかすかに吹く風が、お風呂に入ったばかりの火照った体に心地よかった。

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